芦澤 潤
地球の記憶を彫り、未来を創る真鶴の石工。伝統技法を現代の感性へ接続し、石の力強さと造形美を空間に解き放ちます。
日本文化を未来へ届ける――
Japan Culture SX Lab Presents
vol.1 「本小松石の艶」
(神奈川県真鶴町)
2026.4.25 Sat - 5.1 Fri
AFRODE CLINIC Gallery (Omotesando)
「真鶴本小松石」
神奈川県真鶴町が誇る至宝、「真鶴本小松石」。今から40万年〜15万年前、箱根火山の壮大な噴火が生み出した溶岩が、 長い年月をかけ固まった奇跡の石材です。奈良時代から墓石に、鎌倉時代には源頼朝が価値を見出し、江戸時代には徳川家康が江戸城築城に採用。 日本の歴史の礎を支えてきた、地球の記憶を宿す輝石です。
真鶴町・石の彫刻祭より
真鶴町・相模湾を一望できる本小松石の採掘場
採掘される層によって異なる、土の成分が織りなす美しい色合いと艶。
特に青緑色の最高品質の石材は、見る者を惹きつける神秘的な輝きを放ちます。
繊細な模様、硬質かつ滑らかな質感、時を経るごとに深まる風合いは、まさに自然が創り出した芸術品。
真鶴でしか採掘されない本小松石の希少性は年々高まっており、その魅力を一堂に体感できる貴重な展示です。
石と、花と、漆と。
——真鶴本小松石が紡ぐ、
伝統と革新の共鳴
魂を揺さぶる、三位一体の創造
「石」「華」「漆」。この三つの異なるマテリアルと精神
が真鶴本小松石という「地の記憶」を触媒として融合。
神奈川県石材協同組合の熟練職人「石匠」が、40万年
の時を経て生まれた本小松石に新たな息吹を吹き込む。
そこに「華道家・杉崎宗雲」が生命の軌跡を描き出し、
「漆作家・武藤久由」が漆の新たな可能性を探求する。
石の力強さ、花の繊細さ、漆の深遠さ。それぞれの創
造主が互いを高め合うことで、未だかつてないアート
コラボで芸術の境地へと誘います。
日本の伝統文化を深く探求し、現代に新たな価値を創
造する試みです。
皆様の五感を刺激し、魂を揺さぶる体験をどうぞ。
この石は、あなたを選んでいる。
40万年前、箱根の火山が噴火した。
溶岩が流れ、冷え固まり、地層となった。
1,300年前、職人がその石を見出した。
叩き、磨き、削り、技術を磨いた。
そして2026年、あなたがこの文章を読んでいる。
これは偶然ではない。
真鶴の石が、職人の手を経て、
あなたの元へ辿り着こうとしている。
購入ではなく、出会い。
所有ではなく、継承。
あなたが次の100年を、この石とともに生きる。
本展は、真鶴本小松石に向き合い続けてきた石工たち、伝統文化を未来へ接続する JC SX Lab、 そして漆・金継ぎの作家との共鳴によって生まれました。
40万年前、箱根火山の息吹から生まれた奇跡の輝石「真鶴本小松石」。源頼朝や徳川家康をはじめ、日本の歴史の礎を支え続けてきたこの銘石の命を現代へと繋ぐのが、真鶴の若き石工たちです。彼らは「墓石」という古来の枠組みを超え、現代アート作家や異業種のクリエイターと交わるオープンイノベーションを通じて、新たな石の在り方を模索。代々受け継がれてきた「コブ出し」や「本磨き」といった熟練の技を、日常を彩るアートピースへと昇華させています。
地球の記憶を彫り、未来を創る真鶴の石工。伝統技法を現代の感性へ接続し、石の力強さと造形美を空間に解き放ちます。
本小松石の艶や陰影を活かし、彫刻性と実用性を両立させる石作家。石皿や立方体作品など、多様な表現で展示を支えます。
石の新たな在り方を模索し、静かな存在感と機能美を追求。日常空間に取り入れやすい美しい石のあり方を提示します。
本小松石の重厚感と日本の美意識を掛け合わせ、台座という形式に新たな意味を与える石作家。見立ての文化を現代に更新します。
彫刻性と静謐さをあわせ持つ造形で、石と漆の境界を横断する表現を展開します。
日本の伝統文化や技術を「守る」だけでなく、「知り、感じ、体験できる」かたちへ翻訳し、次世代へ受け継ぐ仕組みをつくる。 その思想のもとに集まったプロデューサー・文化実践者たちです。
旧御室御所仁和寺に伝わる御室流華道の伝承者。日本伝統文化のDXをめざし、様々なプロデュースやコンサルを行う。日本文化のアーティストや職人の国際的な地位を上げ、日本文化の永続的繁栄をめざす。
日本の伝統工芸・文化を軸に国内外でプロデュースおよび事業企画を行う。フランス・パリやカンヌでの国際展開、教育、展示イベントを通じ、日本文化の価値を現代社会へ接続し、担い手が正当に評価される仕組みづくりを目指す。
最先端の3Dスキャン技術とデータアーカイブプラットフォームを運営。伝統や文化遺産を後世へ残していく事業を手がける。
日本の伝統文化を次世代に繋ぐため、職人が稼げる環境づくりや後継者育成に取り組む。海外レジェンドとのコラボ企画、商品開発、インバウンドツアー、日本文化をアカデミックに学ぶ機会の創出などを推進。
本展にご協力いただいた作家の皆さまをご紹介します。
23才の時に仏壇の漆塗り職人の道を歩み始め、伝統技術を継承しながら美しさとやさしさを兼ね備える漆の新しい表現を探求。「漆は何かに塗るもの」という常識にとらわれず、漆だけを塗り重ねて形にする技術から作品「包」を生み出した。
2011年京都市立芸術大学大学院修士課程 工芸専攻漆工領域修了。一般企業勤務を経て石川県漆工芸大下香仙工房で蒔絵技術を学び、その後さらに専門的な蒔絵・修復技法を研鑽。2026年からは設計士のパートナーと「金継ぎ設計室」を立ち上げ、アート活動を展開。
石の表面を部分的に削り、意図的に「コブ(凸)」を残すことで、自然の岩肌のような
荒々しさを表現する技法。立体感のある仕上がりで、重厚感や威厳を演出。
和風庭園の景観石、門柱や石垣の装飾として使用。
水を使いながら研磨し、石の表面をなめらかに仕上げる技法。鏡面仕上げの「本磨き」
ほどのツヤは出ないものの、しっとりとした光沢があり、高級感を演出できます。
屋内外の床材や、控えめな光沢を求める墓石やモニュメントに使用。
「ビシャン」と呼ばれる金槌の一種を用いて、石の表面を叩きながら細かい凹凸をつけ
る技法。全面に均一な模様がつくため、滑り止め効果が高く、屋外の施工に適する。
滑りにくい性質を持つため、歩道や石畳、墓石の台座等に使用。
最高度の研磨技法で、石の表面を鏡のように磨き上げる仕上げの技法。光沢があり、
高級感のある仕上げになるため、建築や美術作品にも用いられる。
高級感を求められる建設材、カウンター、墓石の表面、記念碑等に使用。
割れたままの自然な表面(皮肌)を活かした仕上げ方法。加工を最小限にとどめること
で自然石の質感や風合いをそのまま保持できる。
自然な景観を活かす庭園や、店頭的な建築の基礎部分に使用。
石の表面を細かく叩き、均一な凹凸をつける技法。この加工によって、マットでザラザラ
した質感が生まれ、滑り止めの効果も高まる。
外壁や石碑などの装飾的な仕上げに使用され、滑り止め効果もあるため、床材にも適する。
漆作家「武藤久由」コラボレーション作品
石と漆が、ついに出会った
本小松石の職人技術と
漆作家・武藤久由の革新的な感性が交差する
大小二つの石が
まるで漆に包まれているかのような艶を放つ
これは「艶」を極めた作品
石の冷たさと 漆の温かさ
自然の荒々しさと、人間の繊細さ
40万年の時間と 今この瞬間
相反するものが融合したとき
そこには言葉では表現できない美が生まれる
大きい方には花を
小さい方には、あなたの大切なものを
二つが並んだとき 対話が始まる
伝統を革新する――
その言葉を体現した
唯一無二のコラボレーション作品
地球上の植物の樹液「漆」が
地球そのものの岩の中から滲み出てくる
漆文化を愛する人 石文化を愛する人
そして、境界を超える美を求める人へ
そして華を活ける
本展で発表される作品を、作品番号・作品名・価格・作者とともにご紹介します。
40万年の時間と、1,300年の技術がこの立方体に結晶。一つの石に、コブ出し、水磨き、ビシャン、本磨き、皮肌、小叩きという六つの技法を宿し、見る角度によって無限に表情を変えます。刻まれた穴に水を満たせば花器にもなり、一輪の花が地球の記憶と対話を始めます。
真鶴に受け継がれる職人技法のすべてを手のひらで感じることができる作品。荒々しい原始の力と、磨き抜かれた現代の精緻。その対比が生む緊張感が、立方体というミニマルな造形の中で際立ちます。
そのままでも、花を活けても、オブジェとしても成立する存在感。「職人の手が語りかけてくる。石なのに、温かい」——そんな感覚を呼び起こす、シリーズ最大サイズのキューブです。
ワインボトルを三本、まるで地球の記憶に包み込むように収める作品。ディナーの主役にも、バーカウンターの顔にもなり、空間の格を一瞬で引き上げます。ボトルを抜けば、そこにはガラス花器を差し込む舞台が現れ、石と硝子、光と影が共鳴します。
あなたが最も大切にしているワインを、40万年の時を経た石に委ねるための一点。縦に伸びる優美なフォルムが本小松石の青緑を際立たせ、ボトルを抜けば細身のガラス花器で一輪挿しとしても機能します。シンプルを極めた者だけが知る、贅沢がここにあります。
ミニマリストのための、究極の一点。削ぎ落とされた形でありながら圧倒的な質量感を持ち、一本のワインボトルが神殿の柱のように佇みます。禅の美学を空間に宿し、現代建築、茶室、書斎など、あらゆる場に静かに溶け込みながら際立つ作品です。
深く刻まれた円が、朝・昼・夕暮れ・夜と、光の角度によって無限の表情を生む彫刻的な作品。ガラス花器を差し込めば、石と硝子、光と影、自然と人工が交差し、空間そのものに劇場性をもたらします。
異なる高さ、異なる表情を持つ三つの台座のセット。盆栽を置けば庭園に、骨董品を置けば美術館に、何も置かなくても空間が引き締まる。日本の美意識「見立ての文化」を体現する舞台装置であり、三種セットだからこそ高低差の美学が際立ちます。
大切なものを「置く」のではなく「座らせる」ための台座。本小松石の重厚感と職人が削り出したシンプルなフォルムが、置かれたものの価値をさらに引き上げ、空間に新たな「聖域」を創り出します。
シリーズの中で最も低い台座であり、「重心を低く」という日本建築の美学を体現した作品。大きめの盆栽や重厚な香炉、広がりのある花器などを静かに受け止め、和と洋が交差する空間に独自の緊張感を生み出します。
金継ぎ師・中岡庸子氏とのコラボレーション。石と漆と金が織りなす三位一体の美学で、「割れてなお、美しく」という金継ぎの哲学を石に宿らせました。和菓子を盛る皿として、アクセサリートレイとして、あるいは飾るだけでも空間を格上げする一皿です。
真鶴の海を見下ろす採掘場で生まれた石に、相模湾の波紋を刻んだ作品。表面の技法を変えることで、凪の日から嵐の夜、黄昏時まで、光の当て方ひとつで海の表情が移ろいます。料理を盛れば、まるで海の上に浮かぶような景色をつくり出します。
左右に広がる翼が、今にも飛び立ちそうな緊張感をたたえながら完璧なバランスで静止する彫刻作品。真鶴の海と空の境界線、その儚くも永遠の瞬間を石で表現し、花を活ければ翼に命が宿ります。現代アート愛好家や建築家、空間デザイナーを惹きつける一点です。
本小松石の職人技術と、漆作家・武藤久由氏の革新的な感性が交差するコラボレーション作品。大小二つの石がまるで漆に包まれているかのような艶を放ち、石の冷たさと漆の温かさ、自然の荒々しさと人間の繊細さ、40万年の時間と今この瞬間をひとつの造形に凝縮しています。
会場案内
表参道の地下に広がる、アート&ウェルネスの新拠点。
AFRODE CLINIC Galleryは、1950年代の邸宅を改装した洗練された空間で、医療と
アートが融合する稀有な文化施設。
高い天井と自然光が差し込むギャラリースペースは、伝統工芸から現代アートまで幅広い
表現を受け入れ、来場者の五感に響く展示体験を提供。
単なる鑑賞の場を越え、心身の回復と文化の再生を同時に実現する、これからの時代の新
しいギャラリー空間。
| 会 場 | アフロードクリニック |
|---|---|
| 住 所 | 東京都渋谷区神宮前3丁目5-7 BASE神宮前 B1F |
| 電 話 | 03-5843-0130 |
| 営業日 | 月〜日曜日 10:00 - 19:00 (臨時休業あり) |
40万年の記憶を、あなたの日常に。
人生で一度の体験があなたを待っています。